3月の回顧録

3月までの数か月は、まさに冬うつ状態だった。
仕事も私生活もぜんぜんやる気が出ないし、
夜はある時間になると、
まるで強力な睡眠導入剤でも飲んだかのように
強い睡魔がやってくる。

ぼんやりと意識はあるので、
「メイク落としてお風呂入らなくちゃ…」
「洗濯物を干して、疲れているからさっさと
布団に入って休まなきゃ…」
やるべきことはわかってる。
でも体が言うことをきかない。

ごろ寝座布団と暖房器具の最強コンビが私を羽交い絞めにする。
母はいつも「自分に甘い」とせせら笑う。

自分だってわかってるんだってば。

すぐに暖かい湯船に浸かって、
この暖房器具の前のごろ寝座布団なんかよりもずっと
あたたかくてふかふかの布団と毛布をまとってまるくなれば、
どんなに幸せな時間が訪れることか。

そうして、夜にお風呂キャンセルして、
明け方慌ててシャワーを済ませる。
初めのうちはそれなりに危機感を持っていたものの、
気が付けばそれが今の最適解、
むしろこの方が調子がいいなんて開き直ったりして、
立派にお風呂キャンセル界隈へ住民登録していた。

日中は相変わらず、マンネリした仕事に打ち込むこともできず、
一丁前の疲労感だけを引き連れてぼぅーっと帰宅する。
それでも、気力を奮い立たせて、夜のあの睡魔が訪れるまでは
自分なりに急いで炊事や入浴準備までがんばっていた。
「今日はちゃんとお風呂に浸かって”まとも”に寝るぞ!」って。
・・・でも大抵タイムアウト。

メンタルはギリギリの状態で維持しつつ、
「春は必ず来る。」と何度も心に言い聞かせながら
私は冬の底で、じっともがいていた。

―――4月のふりかえりへ続く―――

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